借金返済の資金調達のために、クレジットカード現金化の利用を検討していませんか?
クレジットカード現金化は、ショッピング枠の残高さえあれば、信用ブラックでも即日お金を手に入れられる方法です。
しかし、クレジットカード現金化は債務整理に影響を与える可能性があり、手続きが認められないケースも少なくありません。
今回の記事では、借金を軽減する債務整理の種類、クレジットカード現金化が債務整理に及ぼす影響を解説します。
借金返済に困っていて、これからクレジットカード現金化をしようと思っている方は、ぜひ解説を参考にしてください。
この記事でわかること
クレジットカード現金化とは?
クレジットカード現金化とは、クレジットカードのショッピング枠を現金に換える行為を指します。
仕組み自体はカードで購入した商品を換金する行為なので、クレジットカードさえあれば信用ブラックの人でも利用可能です。
しかし、クレジットカード現金化は、カード会社の規約違反に当たります。
現金化がバレると、債務整理が不利になるだけでなく、利用停止や強制退会といったペナルティが科される恐れもあります。
また、借金返済に困っている時にクレジットカード現金化は利用するべきではありません。
返済日が到来すれば、現金化で利用した分のお金を返済しなければならないため、借金に借金を重ねることになります。
借金を軽減する債務整理の種類
借金を減額する法的手続きは以下の3つです。
法的手続き | 手続きの内容 | 債権者1社あたりの費用 | 完了までの期間 |
---|---|---|---|
任意整理 | 債権者と交渉を行い利息の減額を行う | 3〜5万円 | 3〜4ヶ月 |
個人再生 | 裁判所を通じて借金を1/5程度まで減額する | 30万円〜50万円 | 6ヶ月程度 |
自己破産 | 裁判所を通じて借金の返済義務を免除してもらう | 30万円〜50万円 | 6ヶ月〜1年 |
手続きの内容を詳しく解説していきます。
任意整理|利息の減額を行う手続き
任意整理は、債権者と交渉を行うことで、利息分の返済をカットして、現実的な返済計画を立てる手続きです。
元金の返済は必要ですが、財産を処分する必要もなく、仕事などへの影響もありません。
借金の支払い総額が減額されるため、毎月の返済負担を軽減し、完済を目指せます。
返済が長期化して、利息が膨らみ返済が困難になっている人に有効です。
個人再生|借金を減額する手続き
個人再生は、裁判所を通じて借金を1/5程度まで減額する手続きです。
借金の大幅な減額が見込めるため、速やかな完済が可能になります。
条件などを満たせば住宅などの財産を処分する必要もありません。
借金額が大きく、借金の返済が困難な方に有効です。
自己破産|借金の返済義務が免除される手続き
自己破産は、裁判所を通じて借金の返済義務を免除してもらう手続きです。
借金がゼロになるため、どれだけ高額な借金を抱えていても、リセットをして再スタートが可能です。
ただし、手続き時に財産の処分が必要である点や、一部の職業で資格が制限される点など、デメリットもあります。
住宅などの財産を所有しておらず、借金返済の見込みがない方に有効な手続きです。
クレジットカード現金化が債務整理に与える影響
冒頭でも説明した通り、クレジットカード現金化は債務整理に悪影響を及ぼす恐れがあります。
クレジットカード現金化と債務整理の関係を以下の表にまとめました。
法的手続き | クレジットカード現金化による影響 |
任意整理 | 債権者との和解が難しくなる |
個人再生 | 債権者が反対する可能性がある |
自己破産 | 免責不許可事由に該当する |
クレジットカード現金化の利用をお考えの方は、事前に債務整理に与える影響を理解しておきましょう。
任意整理|債権者との和解が難しくなる
任意整理では、利息のカットのために債権者との交渉が必要な手続きです。
しかし、クレジットカード現金化の利用が判明すると、カード会社との和解が難しくなります。
クレジットカードで作った借金を任意整理する場合には、現金化を利用しない方が賢明です。
個人再生|債権者が反対する可能性がある
個人再生では、クレジットカード現金化が直ちに悪影響を及ぼすことはないでしょう。
ただし、小規模個人再生を行う場合、現金化の履歴が問題になるかもしれません。
手続きを行うためには、債権者の過半数の同意が必要なのですが、この中に現金化で利用した信販会社が含まれていると、手続きに反対されるケースがあります。
クレジットカードのみで多額の借金を作った場合には、現金化の履歴から手続きが反対されて個人再生ができない可能性も考えられるでしょう。
自己破産|免責不許可事由に該当する
クレジットカード現金化を利用した経験があると、免責不許可事由と判断されて、自己破産ができない恐れがあります。
ただし、クレジットカード現金化をした事実があれば、ただちに自己破産できないわけではありません。
過ちを二度と繰り返さないこと、借金を返済して更生することを反省文にして提出すれば、「裁量免責」を受けられる可能性があります。
詳しくはこちらの記事を参照してください。
クレジットカード現金化をしていても自己破産できる!裁量免責を勝ち取るには
借金返済や債務整理の相談は弁護士に相談を
借金の返済や債務整理の相談は、弁護士などの専門家に依頼してください。
借金問題のプロに相談すれば、債務整理などの完済に向けた現実的な解決策も提案してもらえます。
クレジットカード現金化は、ショッピング枠を使い、一時的にお金を調達する方法に過ぎません。
返済日が到来すれば、現金化で利用した分のお金を返済する必要があります。
あくまでも、クレジットカード現金化は返済の目処が立っている時に、緊急時の資金調達方法として活用してください。
クレジットカード現金化と債務整理に関するよくある質問
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Q.
現金化の履歴があると自己破産ができなくなる?
A.クレジットカード現金化が免責不許可事由に該当して自己破産ができない可能性があります自己破産では、免責不許可事由に該当する行為が発覚すると、返済義務の免除が認められません。クレジットカード現金化は、免責不許可事由に該当する可能性があるため、現金化の履歴があると自己破産ができない場合があります。
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Q.
クレジットカード現金化で借金を返済するのはNG?
A.少額の借金であれば大丈夫ですが、借金額が大きい場合はNGです数万円程度の借金を返す場合は、クレジットカード現金化でお金を調達して返済に充てても特に問題はないでしょう。借金額が大きい場合、後々債務整理を検討する際に、現金化の履歴が問題になる可能性があります。そのため、クレジットカード現金化で借金を返すのは控えましょう。
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Q.
クレジットカード現金化で作った借金を債務整理できる?
A.手続きによっては認められない可能性もありますクレジットカード現金化で作った借金を債務整理する場合、手続きによって認められないことがあります。例えば、任意整理では債権者(=カード会社)との和解が成立しないことがあるでしょう。その他にも、(小規模)個人再生の場合、債権者の多数決が必要なのですが、現金化で利用したカード会社が債権者だと、認められない可能性があります。自己破産に関しても、クレジットカード現金化が免責不許可事由と判断されて、返済義務が免除されないこともあります。
クレジットカード現金化が債務整理に与える影響を理解しよう
クレジットカード現金化と債務整理の関係について解説しました。
債務整理にはいくつかの種類がありますが、いずれの手続きもクレジットカード現金化が何らかの悪影響を与える可能性があります。
借金の返済が難しくなった際に債務整理ができないと、状況がより厳しくなるため、先を見越した上でクレジットカード現金化を利用するかを判断してください。
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